Monthly Office 365 Update (2018年1月分,2月分)
Office 365のアップデートを定期的にチェックして気になったものをピックアップするシリーズ。12月が少なくて油断してたら空いてしまった。
チェックソース
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- Office 365 Roadmap | Microsoft
- TechPlus ライブラリ
- その他各種ブログ情報
Office 365 メッセージセンター
MC127367 OneDrive for Business Files Restore
誤削除やランサムウェアとかにやられてOD4Bのファイルをある期間まで戻したい場合に出来るようになりました。今までも個別のファイルにバージョン履歴がついて戻せるってのはあったけど、日付指定で一括して戻せるからリストア用途に便利って事かな。
MC127442 Updated feature: Microsoft Forms
FromsがGA。Froms、結構便利に使ってまして(飲み会のアンケートとか)。Flowと連携して承認機能付きワークフローも作れるので面白いのですが、それがお金取れるか、実際に業務に組み込めるかというと、GAしたばかりでは(仕様変更ありそうで)ちょっと怖いかな。
MC127900 OneDrive for Business File Hover Card
ブラウザからOD4Bにアクセスすると、ファイルにマウスを当てただけでアクセス数とか誰がそのドキュメントを見たかの詳細情報が分かるよ、という話。Delveぽいイメージ。
MC128111 File Move in SharePoint Online and OneDrive for Business
異なるユーザーのOD4B、SPOのライブラリでファイルを移動した際に、元のファイルのメタデータと変更履歴を引き継ぎ、復元などを可能にする機能。
MC128792 Azure Active Directory Administrative Units
気になる機能。ユーザーのAAD属性をキーにとあるAdminで管理可能なユーザーのスコープを絞る事が出来る機能。例えば親会社と子会社が同じO365テナントに入っている場合、親会社がExOLの管理権限を持つと子会社のユーザーの設定を勝手に変更出来てしまって問題、などがありましたが、この機能を使う事で制御できます。
実はオンプレExchangeで、OUなどをキーに管理ユーザーを分離できる、という似たような機能があってこれが実装されたと考えていいのかな。ただオンプレExchangeの場合、メールの監査検索などユーザーに対して横断的にアクセスする機能は管理分離できなかった気がするので、この機能でも監査ログの閲覧などはテナント全ユーザーのものが見えてしまうでしょう。
なので、完全分離とはいかないです。やることでかなりの効果があるのか、やらないよりはやった方がマシなのかは、チェックする必要あり。
Working with Administrative Units | Microsoft Docs
MC128924 See Microsoft Planner tasks in iCalendar
プランナーのタスクをiCalにエクスポートできるようになった、という話。これでなんとかOutlookでPlannerの予定を見れるようになった…ってもっと他にやり方ないんかい。しかもこの方法だとiCalが読める外部のOutlookでもPlannerの予定見れてしまうのでもしかして情報漏洩に繋がるんじゃない???つまりPlannerに社外秘情報を書いてiCalに持ち出すってやつ。僕のアカウントでこの機能が使えなかったので試せてないですが、懸念ですね…。防ぎ方はこちらの様子。
組織のプランナーで Outlook 予定表の同期をオフにします。 – Office サポート
MC128929 We are moving to TLS 1.2 for encryption
ご存知の通り。10/31に延期になりました。
MC129312 Manage calendar delegate permissions in PowerShell
これ、むちゃくちゃ重要な変更じゃないですか。一見、何が変わったか分からなかったのですが、Add-MailboxFolderPermissionコマンドでスイッチパラメーター"SendNotificationToUser"が実装されたらしい。規定値は$Falseでユーザーへの通知なし。これを$Trueにすると、AからBに予定表の閲覧権限を与えるというコマンドの場合、AからBにシェアリングインビテーションメールが送信される動きとなる。
OutlookからユーザーAがユーザーBに「私の予定表を見ていいよ」って権限を与える場合、
- AがA自身の予定表の権限にBを追加する。
- AからBに、予定表閲覧の招待状を送信する。Bがクリックする事で、Aの予定表権限にBが追加される
の2通りがある。今まで、Add-MailboxFolderPermissionでは1の動作でしか権限を付与できなかったが2の動作も出来るようになった。
「いやいや、余計なメールを送らず、静かに権限だけ付与できる1の方がいいでしょ」ってのが今までのExOL技術者の共通認識だったんだけど、2の方法で予定表共有をすることで、Outlook for iOSから他人の予定が見れるようになったり、2018年夏に予定されている新しい予定表共有ロジックが有効になったりします。
- Office 365 (Exchange Online)の新しい予定表共有について – 今日も元気にIT屋さん
- Outlook for iOSから他人の予定表が見れるようになった様子 – 今日も元気にIT屋さん
なので出来れば2で行きたいんだけど、2の場合、ユーザーオペレーションが発生してしまうので、簡単にはユーザーリリース出来ず悩みのタネだった。今回、SendNotificationToUser = $trueとすることで2の動作が再現できるのなら、ユーザーオペレーションがかなり削減され、導入が現実的になる…といえる(ただ、送られたメールをぽちぽち承認しないといけない、という問題はあるが。
MC129699 Compliance Manager is now available
そんなのあったなぁ…と忘れていたコンプライアンスマネージャーがGA。EUのGDPR対応で鳴り物入りでパブリックプレビューしたものの、正直、あまり有効な機能ではないと感じています。
MC129777 New ways to govern access of external users are coming to Office 365
Office 365の外部共有のロジックが変わり、ファイル単位・フォルダ単位でアクセス許可を与えることが出来るようになりました。また、実はOffice 365の外部共有の大きな穴であった、EveryOne権限が付与されたディレクトリは外部ユーザーが自由にアクセス出来ちゃう、ってのも修正されるようです。なもんで、今までバグを利用して外部ユーザーがEveryOne共有のディレクトリを見れている状態だったとしたら3/23から見れなくなるので要注意。
MC129787 We’re making it easier to share and join private teams in Microsoft Teams
Teamsのプライベートチームを検索に引っかかるようにしたよ!というちょまちょま案件ですが、クレーム多数によりリリースがOFFになった様子です。良かった良かった。
MC131146 Updated Feature: Collaborate securely with anyone in Microsoft Teams
Teamsにゲストを招待する際、メールアドレスで招待できるようになるよ、との話。Teams関係のリリースはTeamsブログの月1まとめを見たほうがよさそうですね。
その他ブログ情報
長くなったので別エントリに。
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