Office365のIMAP移行を試す話
Postfix + Devecot環境のメールシステムからOffice365への移行をすることになった。Office365のIMAP移行というのはよー分からん、ということで、試しにGmailのテストアカウントからOffice365への移行を行うことにした。
環境
Office365の新規テナント契約
- exoadmin@tokyoppp01.onmicrosoft.com
- よく使われる8文字
テスト用Gmailアカウントの取得
- tokyoppp01@gmail.com
- よく使われる8文字 + 自分用7文字の5~大文字
IMAP移行バッチの作成
以下のマニュアルを参考に、移行バッチの作成を行う。
- Office 365 Exchange 管理センターを使用してメールボックス データを移行する方法 https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/2798131
- 移行エンドポイントを作成する: Exchange Online Help : https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/jj874458%28v=exchg.150%29.aspx?f=255&MSPPError=-2147217396
注意点は以下。
- 2016/7/19時点では、新管理ポータルはプレビュー版なので、GUIからやる時は旧ポータルを使用する
- おそらく、一度移行エンドポイントを作成後(今回の場合、GmailへのIMAP接続)は、2回目移行の利用でそれを利用できるので手順が異なる
- 移行バッチには最大同期数の制限(100?)があるらしいので、抵触しないようにする
- とはいえ、100以上のユーザーを同時に同期状態にするとネットワーク負荷が高くなりそうなので、順次移行を検討するのがよい。
- 例:ユーザー数1,000人の場合、50人単位で移行バッチを実行し、同期が終了したら元メールシステムに転送設定を入れ、IMAP移行バッチ自体は解除する、など。
- その他、移行できるアイテム数と1アイテムあたりの容量に制限があるので注意
結果
ほとんど空っぽなテストユーザーのデータが3分ほどで同期状態となった。この後は、24時間に1回くらいの頻度で差分同期が走るらしい。
つまり、これは大事なことなのだが常に元のメールシステムのデータが正であるということ。
実際の現場では
- 同期バッチ完了
- 元メールシステム→新メールシステムへの転送開始
- 24時間後の同期完了
- 同期状態解除
の順番でないとと、漏れるメールが発生する。3が終わってから4するのが大事。
こう考えると、移行バッチはユーザー1名1名単位で実装るのがよいか。1バッチ中の人数が多ければ細かい転送設定制御ができず、ネットワークトラフィックに無理が出てしまう…。
コマンドライン
以下の様なものが用意されているらしい。
- Complete-MigrationBatch
- Get-MigrationBatch
- Get-MigrationConfig
- Get-MigrationEndpoint
- Get-MigrationStatistics
- Get-MigrationUser
- Get-MigrationUserStatistics
- New-MigrationBatch
- New-MigrationEndpoint
- Remove-MigrationBatch
- Remove-MigrationEndpoint
- Remove-MigrationUser
- Set-MigrationBatch
- Set-MigrationEndpoint
- Start-MigrationBatch
- Stop-MigrationBatch
- Test-MigrationServerAvailability
New,Remove,Set,Start,Stopは手動でやるとして、Get系はエビデンスを取得するために使えそう。あとはTestか。
追加検証
GB単位のGmailアカウントはどれくらいで移行できるんだろう?と興味があったので今やってます。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません