Ignite 2019 Microsoft Teams編
11月に開催されたIgniteの動画をせこせこ見ています。前回、Exchange Online編を投稿し、今回はMicrosoft Teams編。
BRK3142 Things you never knew about Microsoft Teams that might be important some day
これはめちゃくちゃ面白かった!Teamsおじさんみたいな人(※)がTeamsの気に入らない事に物申す!ってセッションで、とにかく歯に衣着せぬ物言い。
Teamsおじさん。
一般チャネルでクソみたいな会話をするのはやめろ。そんな会話は無視だ。
件名付けろ。基本だ。
チャット使うのはよい。チームを作る前のアイディア出しには必要だ。
俺が一番Teamsでクソだと思っているのは、スペルチェックが機能しない事だ。
サフィックスをどうするか。これは大きな問題。
まさかPSTバックアップしてTeamsをバックアップしてるつもりになってるマヌケなITProはいないよな?
Teamsの仕組み上、DLPでブロックされるメッセージも数秒は表示されてしまう。なぁにそんな数秒で俺のクレジットカード番号は覚えられやしないさ。
当然だがInformation Barrierは完璧じゃない。お前らも期待してないだろ?
組織全体のTeamsにユーザーが追加されない事もあるから、手動で仲間に入れてやってくれよ!
以上。体系的な知識は全く手に入れられないけど、あるある~なマニアックな悩みを共有できて面白かったです。
※ 後で調べたら結構有名なITProの人だった…。しかも年齢はたぶん60とか70。この年でIgnite登壇してTeamsに文句バリバリ言ってるの、かっこよすぎません?
BRK2243 Drive digital transformation using apps in Microsoft Teams
正直つまらんかった。もっとみんなタブアプリ使おうぜ!というだけのセッション。
SmartSheetというSaaSの責任者がコラボして登壇。
どんな製品か雰囲気しかわからなかったけど、個人契約の場合、1,500円/月くらいするらしい。そんなんでも買う人いるのか。
BRK2381 Security and compliance in Microsoft Teams
前半は条件付きアクセスなど基本的な話。中盤では保持ポリシーやDLP。Infomation Barrierも紹介。機能的にも使いどころが難しいし、E5ライセンス必要だから、全然流行ってませんが…。
30分過ぎに説明されたこれだけよくわからなかった。
調べてみるとこれですね。
Microsoft 365 の通信コンプライアンス (プレビュー) | Microsoft Docs
- 不快な言葉と嫌がらせ対策: このテンプレートを使用すると、組み込みの分類子を使用するポリシーをすばやく作成し、不適切または不快感を与える可能性があるコンテンツを自動的に検出することができます。
- 機密情報: このテンプレートを使用して、定義された機密情報の種類またはキーワードを含む通信をスキャンするためのポリシーを作成し、重要なデータがアクセスを必要としない人と共有されないようにします。
- コンプライアンス: このテンプレートを使用して、規制基準に関連付けられている標準の財務条件への参照のための通信をスキャンするためのポリシーを作成します。
- カスタムポリシー: このテンプレートを使用して、組織内の監督に対して確認する特定の通信チャネル、個々の検出条件、およびコンテンツの量を構成します。
DLPと似たような機能みたいです。例えばアホとかバカとかチャットで発言しがちな社員を探したりできるようです。これを監査する情シスの人間もたまったもんじゃないな。これもE5が必要だし、アホとかバカとか発言している社員を見つけてどうするの?って話もあるし、中々利用開始しづらい。
BRK3225 Develop great workspaces with the Microsoft Teams platform What’s new and what’s coming
これは面白かったです!
App追加時の画面がリッチに。そのうちレビューとかついてiOSのAppストアみたいになるのでしょうか?
タブアプリを開くときにSSOが実現。これまで認証かかってめちゃくちゃかっこ悪かったのでこれはGJ。
メッセージからアプリを呼び出せるように。Todoアプリと連携してくれると便利そう。
メッセージアクション。Todoアプリと(以下略)
PowerAppsがTeamsアプリに。
個人開発者のアプリと区別するために「enterprise app store」という定義が新たに登場予定。
さらに「MSが認定したアプリケーション」という定義も新たに設置。ここら辺は以下を参照。
Microsoft 365 App Certification Program – Microsoft 365 App Certification | Microsoft Docs
TeamsAppで一攫千金狙う場合は必聴のセッションだと思いました。開発ドキュメントは以下。
Microsoft Teams developer platform – Teams | Microsoft Docs
BRK3059 eDiscovery for Microsoft Teams, Yammer, and beyond
Teamsの話と見せかけて、Advanced eDiscovery機能の話。これはE5ライセンスで使えます。「データを保持するのはいいけど、検出するときにそのデータの扱いに困るっしょ?Advanced eDiscoveryならデータの収集から提出まで一気通貫にできるぜ!」とのこと。今回のアップデートでYammerやTeamsの検索にも対応し(元から対応していた?)、検索時に会話を流れで表示できるぜ、とのこと。
ただこの機能が有用化というと…。前提知識として、コンテンツ保持は"何かあった時に取り出せるよう、全てを保管する"のが原則。一方、O365のeDiscovery機能は"eDiscoveryを設定したその時以降のコンテンツを保管する"機能であり、それより前にユーザーが削除したコンテンツは検索できない。なので、案件では設定した年数だけコンテンツを必ず保持する"保持ポリシー"を利用する事がほとんどです。
ただ、今回のIgniteのコンプライアンス系セッションを見ていても、Microsoft社としては"保持ポリシー"をあまり推してないように思えます。想像ですが、クラウド側のストレージ容量を逼迫するため大々的にアピールしたくないのでは?その証拠として、このセッションでも機能の説明に加えて、実際の弁護士?かな?を登壇させて"Advanced eDiscoveryを使っておけば、法務要件はクリアできる"とアピールしていました。この人→MyIgnite – Charisma Starr
現場の情報システム部としては「法務部に怒られないこと」が第一のゴールなので、それさえ実現できるのなら”保持ポリシー"をやめたいと思いますが…。これは自社の法務部と相談って感じですかね。日本の環境では"何かあった時に取り出せるよう、全てを保管する"がスタンダートなので、eDiscoveryだけでOK、とはならないと思います。ただ「保持だけして取り出し方は後で考える」で導入している案件は、この機会に"情報の取り出し方"も考えるといいかなと思いました。
BRK3215 Microsoft Teams architecture update
以下のようなアーキテクチャの話を延々とするセッションで、あまり面白くはなかったです。
面白いといえば面白いけど、それを受けてこちらがどうこうできるものではないし、どちらかというとそれによる問題点などを語ってくれた方が良かったです。実際、セッション終わってからの質問で痛い所をつかれて答えられなかったりしてたし…。
BRK3216 Optimizing the Microsoft Teams experience with data and analytics
Teams利用レポートの活用方法について。前半は音声系。Teams会議の参加者毎に通話品質をレポーティングしてくれて今後の改善に役立てる事が出来る。
後半はその他の利用状況。O365管理画面から見れるExOLやSPOの利用状況レポートとは別に、Teams管理画面でチームの利用状況などがレポートされる。また、GraphAPIを使ってレポートを取る事も出来る。ここらへんは案件でがっつりやったので良く知っている話で、目新しいことはありませんでした。
GraphAPIを使えば、GUIだと最短7日単位でしかレポートが取れないのが1日単位で取れたりするので、詳細なレポートを取りたい場合はAPIがお勧めです。
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