Interact2019に行ってきました。
Interactとはうるしまさんが個人的に開催している、MS系技術を中心としたイベントです(合ってるよね?) 当日は、生うるしまさんを遠目から見れてありがたかったです。
PR05 SharePoint Online SharePoint Online モダンサイトの全体設計
SharePoint Online モダンサイトの設計 – SharePoint の利用計画 – #MSInteract19 #PR05
- SharePointを魔改造して何でも作る → 他のO365サービスを組合せ、SharePointはそれらをつなげる時代に
- SPOモダンサイトは、いろんな所にある情報をSharePoint上で再整理、発見しやすくすることが価値
- SharePoint一択だったオンプレ時代と違って、YammerやTeamsなど別の形の"グループコミュニケーションサイト"も出てきているので、SPOにこだわる必要はない。
ということで、このコンセプトが一貫して話されていた非常に分かりやすいセッションでした。
分かりやすかったのですが…。Office 365で飯を食うプロとしては、各製品の特長を理解して、お客様の業務・ニーズも理解した上で、最適な製品構成をお客様に提案する。…ってめちゃくちゃ大変やんけ。顧客の業務を理解する能力、それに合わせてどのようなデジタルツールを利用するかのコミュニケーション論も語れないといけないし、各サービス・コンテンツをSharePoint上で再整理、発見しやすくするためのポータルデザイン能力、ある程度ユーザーに任せる場合も、どこまでユーザーにやらせるかっていう線引きをシステム管理面でやらなきゃいけないし。もしかしてSharePointエンジニアは神、いわゆるゴッドじゃないと務まらないのでは!?!?!?!?!?! Exchangeエンジニアなんて客に言われるままにメールボックスぽちぽち作成してるだけなのに…。
そんなわけで、最近SharePointに足突っ込んでる私としては、沼の深さにガクブルしてしまったセッションでした。社内のSharePointエンジニアをもっと尊敬しようと思います(ここまで考えてるのかな)
さて、セッション中で"モダンサイトはできる事は少ないのは事実だが、それは管理者視点であり、ユーザー視点だと今までよりできる事が多くカスタマイズも容易"という話がありました。確かにそうだなぁ…と思いますが、ユーザーがポータルを何となく作ってみたが、これで本当に大丈夫なのか?という疑問は出てくると思います。例えば、WordPressのテンプレートでも、デフォルトのものをカスタマイズして使えるのは使えますが、ユーザービリティ高くてSEO対応してて、セキュリティも万全なテンプレートがあったりするわけで…。
そんなわけで、社内サークルのサイトなんかは勝手に作ってもらっていいが、部門用のサイトとか、会社肝いりのプロジェクトのサイトなんかは、プロが考えた、ユーザーが扱いやすいデザインで、コミュニケーション論とかも考慮され、コンテンツ更新運用も考えられたテンプレートを使いたい気持ちになるなぁ…と思いました。
また、全てをSharePointでやる必要はなく、TeamsやYammerなど適切なツールで実施すべきはそうだが、それこそエンドユーザーにとっては難しいのでは?ひとまずTeamsで始めるとして、どういうタイミングでSharePointを使い始めるかが分からない。そのためには、SharePointで何ができるかユーザーが理解しておくべきであるし、そうじゃなければ管理者が"こういう方法でSharePointを使いましょう"とレクチャーする必要がある。
ということで、ユーザーでいろいろできるからプロは必要ないよね、ってのじゃなく、自由にいじれる上での悩みを解決するためにプロが何ができるかを考えなきゃな、と思いました。
とにかく普段Exchangeのぬるま湯でメールボックスをぽちぽち作っていただけの私にとっては非常に考えされられたセッションでした。
あと読もうと思ってたノンデザイナーズ・デザインブックをちゃんと読もうと思いました。
LT01がデザインの話だったので、そちらも聞きたかったが…。
自分用メモ:モダンサイトの種類
- スタートページ
- チームサイト
- Teamsの裏で出来るサイト
- コミュニケーションサイト
- SPOのサイト。より組織内に広くニュースなどの情報を発信する。
- ハブサイト
- 関連するサイトの"ハブ"となるサイト
- 例えば、総務部のサイトと電話管理のサイト、備品管理のサイトがある場合、総務部のサイトを"ハブサイト"と定義する
- Teamsもこういう概念がほしい…。
- ホームサイト
- 今年の終わりくらいに出てくる
- テナント内に1つだけ設定できる
- ユーザーが数分で作成でき、組織のポータルとなるサイト
DE01 AAD B2Cでゆるっと真面目に認証しょう
Office 365 でAzure AD B2Cの話題を聞くのでこのセッション。感想としては、競合の製品に比べて価格は安そうだが、使い勝手や他の競合mBaaSの連携(Firebaseなど)に比べると貧弱で、ちょっと流行らないんじゃないかなぁ…と思いました。多分、AAD B2C単体で使いたい、というより、mBaaSの一環としてこのサービスがある、というのが世間の視点なので、う~ん、どうなんでしょ。
個人的には、セッションを聞きながらB2C向けのIDaaSの競合製品をいろいろ調べて「ほほーん」とできたので良かったです。
DE02 Azure Functionを利用している場合の運用監視 Azure Functtion Operation monitoring
個人的にFunctionsを使って動作不能になったりすることが多かったのでこのセッション。なお私のFunctionsは要所要所(笑)でSendGrid使ってメールを投げる、という原始時代な監視の仕組みです。
結論としては、Azure Monitor(Application Insights)を使えば便利だよ、と。Application InsightsはAzure Function作成時にデフォルトで有効で、使い始めるのにハードルはない。世の中的にはNew Relicなどもあるが、Application Insightsを使ってみて不満があれば検討すれば、という所。
なお使い始めるハードルは低いが、調子に乗ると無料枠を超えることがあるぽいです。
Application Insightsのデータ転送量に気を付けよう – Qiita
実際、個人開発だと成功した時はどこかのログファイルに吐いて、失敗した時だけメールを飛ばす処理をAzure Function上のアプリに組み込めば十分なのですが、エンタープライズだとアプリケーション自体の動作と監視の要件が一緒になると、監視の要件が変わった時にアプリの再デプロイが必要になり、アプリ管理という面ではイケてない。
そこで
Azure Function -> Application Insights -> LogicApps
とあえて役割を分けさせることで、開発と運用を分けることが出来ていいよね、という話でした。
ただ、セッションでライブコーディングされている時、空気のように標準出力と例外出力を使い分けられていたのですが、運用バッチしか書いてないインフラエンジニア的には「例外出力?テキストログに記録できればいいんじゃない?」みたいになるので、そこはアプリ開発の基礎の勉強が必要だな、って思いました。単に例外出力するのはもちろん、致命的なエラーと、後で調べればいいエラーは戻り値(?)を分けて出すとか。
※ どーでもいいけど、開発者ってどのタイミングでこういったコーディング以外の要素を勉強するんですかね?今、ジョブ管理システムのシステム要件定義をやってんすけど、戻り値が正常・警告・異常の3段階でいいのか、もっと細かくカテゴライズすべきなのか、論拠がないんですよね…。
そうそう、セッションの半分くらいがライブデモだったんですけど、非常に良かったです。上手く動かない所があったけど、それも含めて安心というか、あ~やっぱりクラウドって上手く動かないことがあるとブラウザ再起動したら直ってるよね~、みたいな分かりみが深くて良かったです。
まとめ
以上、途中で帰ってしまったのですが大変楽しい文化祭みたいな雰囲気のイベントでした。うるしまさんとサポートメンバーの方、登壇者の方々、大変ありがとうございました。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません