Office 365 Multi-Geo(マルチジオ)機能について
Office 365 Multi-GeoがGAしたぽいのでまとめてみます。
使用条件
以下の製品ライセンスが適用されたユーザーが5,000ユーザー以上のOffice 365テナント。
- Microsoft 365 F1, E1, E3 or E5
- Office 365 F1, E1, E3 or E5
- Exchange Online Plan 1 or Plan 2
- OneDrive for Business Plan 1 or Plan 2
- SharePoint Online Plan 1 or Plan 2
5,000ユーザー以上、という書き方をしていたので、ライセンス混在でも問題なさそう。
対応製品
- Exchange Online
- OneDrive for Businesss
今後、SharePoint OnlineとGroupsへの対応を予定している、とのこと。なぜOD4BとSPOのリリースタイミングが違うか謎。サイトライブラリへの対応が難しかったから?
設定方法
- 使用条件を満たしたうえで、マイクロソフト社営業に連絡
- マイクロソフト社にて認可後、Office 365 MessageCenterにてマルチジオ有効の通知が来るまで待つ。目安は数週間。
- OneDrive管理センターよりメインサイト以外にデータを保有するサテライトを選択(Exchange Onlineのみの場合は不要)
- Azure AD Powershellより、サテライトサイトにデータを移動したいユーザーに対してユーザー属性"PreferredDataLocation"を設定する(クラウドIDユーザーの手法。オンプレから同期したユーザーは別の方法で選択)。選択可能なロケーションは2018/4/18現在、以下の通り。
Geo | Code |
---|---|
Asia/Pacific | APC |
Australia | AUS |
Canada | CAN |
European Union | EUR |
India | IND(※) |
Japan | JPN |
Korea | KOR |
United Kingdom | GBR |
United States | NAM |
※ Indiaは現状メインサイトのみ選択可能
Azure AD Powershellにて設定した”PreferredDataLocation”の通りに、Exchange Online、Onedrive for Businessのデータがサテライトサイトに移行される。ExOLとOD4Bのデータを別々のサイトに保管することはできない。そんな用途はないが…。
料金
- サテライトサイトに所属するユーザー数×2ドル/月
リソースメールボックス、共有メールボックスは無料。5000名のユーザーで100名だけフランスなんすよ~な企業は100ユーザー分しか料金かからないので、積極的に使用するべきじゃないでしょうか。
※ テナント全体の5%以上のユーザーがサテライトユーザーじゃないとだめって縛りがある様子。
注意点・制約事項
- パブリックフォルダとOffice 365 Groupsはメインサイト以外に選択できない
- eDiscovoeryで監査したデータはメインサイトに保管される
- サテライトサイトのユーザーはOWAの"別のメールボックスを開く"機能でメインサイトの共有メールボックスにアクセスできない。
- サイトを跨いだカレンダーの委任は、OWAでは機能しない。Outlookでは機能する。
- サテライトサイトのユーザーの管理をコマンドラインから行う場合、明示的にサテライトサイトにログインした方が処理が速いため推奨
同期ユーザーをサテライトユーザーとする場合の注意点
- Azure AD Connectのバージョンは1.1.524.0以降
- オンプレミスADには"PreferredDataLocation"属性が存在しないため、ExtentionAttributeなどを任意のテキストを挿入可能なカラムを代替の属性としてマッピングする必要がある
- 詳細な手順は以下
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