仮にワクチンが全世代に広まったら、感染者数がどうなってるか予測

2021年8月18日

デルタ株だ~!医療崩壊だ~!この世の終わりだ~!となっていますが、全世代にワクチンが広まれば状況収まるでしょ、と思っているのでその記事を書きます。1つ前の記事はこちら。

東京オリンピック頃に感染者数がどうなってるか予測 | ぷりどうぐ

6月9日時点でデルタ株を考慮した感染爆発について考察したが、予想よりちょっと多めで感染者が推移したようです。

65歳以上のワクチン接種後の状況

最新のモニタリング項目の分析・総括コメントについて  東京都福祉保健局

この図を拝借。これは非常に良い。

この図から言えること

仮に全年代にワクチンが行きわたれば、1,000人/日程度の感染者数で安定的に推移する。

根拠

ワクチン接種済みの高齢者は、このデルタ株の第5波でも第3波の半分程度の感染者数で収まっている。よって、仮に全年代にワクチンがいきわたれば、第3波の半分程度 = 1,000人/日程度で推移すると思われる。

気になること

ワクチン接種済み高齢者が感染した後の、重症化率・死亡率。ワクチンを接種しても感染がゼロにならないことは分かったが、これらの人間が無症状か軽症であっさり退院するのであれば、医療崩壊を防ぐことが出来る。

これから気にする要素

ワクチン接種率。もう少し細かく言うと、65歳以下の2回目のワクチン接種から2週間経過する時間

政府のダッシュボードによると、8月17日時点で全年代のワクチン接種率は1回目 41.32%、2回目 31.60%。最近の推移をみていると、1日に0.5%増加しているので…

  • 8月末:1回目接種率は49%、2回目接種率は39%程度
  • 9月末:1回目接種率は64%、2回目接種率は54%程度
  • 10月末:1回目接種率は79%、2回目接種率は69%程度
  • 11月末:1回目接種率は94%、2回目接種率は84%程度

となる。ワクチン希望しない人も考慮すると、10月末には希望者全員にワクチンが行きわたっていると予想。その2週間後なので、11月中旬には全年代ワクチン2回目接種となるんじゃないかな。

ちなみに、65歳以上のワクチン接種率は89%で高止まり。全年代の場合、ワクチン希望しない人が一定数いるので70%~80%で頭打ちかな?

新型コロナワクチンの接種状況(一般接種(高齢者含む)) | 政府CIOポータル

新しい変異株

デルタ株、ラムダ株を想定したシミュレーションだが、新しい変異株が混ざってくればこの前提は崩れる。ただ、今のところ、WHOやCDCも次の変異株を発見していない。仮に発見したとしても、それが日本に来るまでかなりの時間があるので、年度内のシミュレーションはこれで正しいんじゃないかな?

追記

現在の東京都はPCR検査余力が足りず陽性率24%、よって実際の感染者はもっと多い。これを考えると1000人/日よりももう少し多く推移するかも。

追記その2

こういう話がありました。

これを受けても私の予測は変わらず。だってイスラエルも年末年始よりは感染者数は増えてないでしょ?1月に接種した人は4月に接種した人に比べてブレイクスルー感染率が2.26%"しか"上昇していない、というのも好材料かと思います。通常の状態に比べると半年経過しても何倍(何10倍?)も抗体ができてるってことなので。

A grim warning from Israel: Vaccination blunts, but does not defeat Delta | Science | AAAS

問題は半年後、1年くらいたった時にどうなるか?ブースターショットを定期的に摂取して、"そこそこ"感染が広まらない状態を維持しつつ、追加のワクチン開発を待つ感じになりますかね。

いつものグラフ

過去の記録