グロービス クリティカル・シンキング講座 その2
2020/3/28(土)追記:新型コロナウイルスの影響で講座が中止になりましたが、今まで調べたこと・勉強したことをメモします。
受講の前に課題図書を読む必要があるようです。
Contents
課題図書を読む
Amazon.co.jp: グロービスMBAクリティカル・シンキング[改訂3版] eBook: グロービス経営大学院: Kindleストア
Amazonレビューを総括すると「本だけでは理解が深まらない」様子であり、実際の講座と合わせて読み進めていくことで理解が深まるとの事。そうは言っても、どこに何が書いてあるかくらいは講座が始まる前に把握したいので読んでみます。以下、読了メモ。
序章:クリティカル・シンキングの要素と考える基本姿勢
クリティカルシンキングの3つの基本姿勢が紹介されている。自分なりの言葉に直すと以下となる。
- そもそも論。そもそものゴールは何か?
- メタ認知
- なぜなぜ5回
1.について。例えば会議で決まったTodoの実施に集中し過ぎて、何か違和感があってもとにかくTodoを終わらせる事で頭がいっぱいになるのがよい例。そもそものTodoが決まった背景とか、決まってから時間が経過し状況が変わり優先度が変わったり、着手してみるとこれでは(本来の背景となる)結果に結びつかないような場合、見直した方がよい。
2.について。意思決定の時に良く気付く。例えば私なら、比較的危ない橋を無計画で渡る傾向にあるので、少し慎重なくらいに考えた方が、他人と同じ思考レベルとなる。また同僚の思考パターンも自分なりに分析しておくと、意見された時にメタ認知込みで意見を受け取れる。良く仕事をする同僚とは思考のクセを共有しておくとスムーズ。
3.について。本書では"とことん考える"というキーワードだが、皮肉というか覚えやすさ重視で"なぜなぜ5回"というキーワードにさせてもらいました。
これらを体現する方法として、論理の構造を矛盾なくあらわした「枠」にはめて考えた結果を成果物とすればよい。ロジックツリーやピラミッドストラクチャーなど。
第1部:思考をまとめ、メッセージを作る
第1章:大きな論理の構造を作る
内容は大元のイシューを設定し論理展開せよ、という話だが、私としては相手の関心に沿った枠組みにするという指摘を重視したい。これもメタ認知の1つだが、私個人は論理展開が苦手だとは思わないが、相手の立場にたった上での論理展開がおざなりになってしまう傾向がある。自己中心的、ということですね。
理由としては、長年エンジニアで対面する客もエンジニア、バックボーンが似たお客様と話すことが多く、技術的な内容で話が通じていたためである。これが、少しでも相手の立場が違ってしまう場合、例えば
- お客様のエンジニアの上司(マネジメント職)
- コンサル系のお客様
- 自社内の営業職
だと、相手の立場に立てず、上手く話しが伝わらないことが多いためである。弱点は分かっているので、後は直すだけだが苦労している。
その他、この章ではピラミッドストラクチャーについての記載もあり。この手法を意識して使う事はなかったが、普段から箇条書きリストで段組みして考えている(この手法も専門用語があった気がするが忘れた)こともあり、違和感なく受け入れられた。
まぁ箇条書きリストよりは、上下の論理構造をきっちり検証しないといけないのであるが…。また過剰下記リスト、ピラミッドストラクチャーも最終的に文章にする事が重要。文章にする過程で思考の深堀が行われ、論理の穴が露呈するから。箇条書きだけにして満足していてはダメです。
ピラミッドストラクチャーに限らず、この手のフレームで大事なのは、正しい結論が導けることではなく、考えを論理的に表現することが出来るということ。他人に考えの根拠を伝え、検証しやすくなるのが重要。
第2章:論理展開
演繹(えんえき)的思考・帰納(きのう)的思考の話。
それぞれの違いを図で説明。
事象を一般的なルールに当てはめて結論を確定させるのが演繹法。
複数の事象から推測して、ルールまたは結論を推測させるのが帰納法。
帰納法は推測が入るので演繹法より精度が低いと思いきや、演繹法もルールの当てはめミスや事象の認識ミスがあった場合、必ずしも導かれる結論が正しいわけではない。
帰納法で推測したルールを、演繹法に使うなどが一般的。また結果的な結論からさかのぼってルールを検証する事も。
精度を高めるためには、前提の欠落や論理の飛躍に注意。また結論ありきで都合のよいルールを選んだ結果、ルールが適切ではないケースにも注意。
第2部:状況を分析する
第3章:現状を把握する
現状を把握するとは何か
現状を把握する際の基本動作
まず状況分解は基本中の基本。MECEにして考える。その際に視点・切り口を色々変える。視点を変えた後、法則性・特異点・変曲点を見つけるのがゴール。例えば、パソコンの売上は3月に急激に伸びるのは、入学前の学生が購入するからである、などは特異点。
第4章:因果関係
因果関係の把握
ビジネスの世界では科学のように100%正しい自然法則はなく、80%程度を目指すのがバランスがよい。その中でも手を抜かずにやる。一対一の因果の関係になる事は少なく、因果の構造を指し示す必要がある場合が多い。因果の構造が示せれば、循環も見えてきて、悪循環が見つかれば好循環に変える働きも出来る。
因果関係を正しく紐解くためのポイント
簡単にはいかないが、ステレオタイプな価値観にとどまって満足しないようにすること。目立つ原因に注目するのではなく、そこにいたるまでの過程にも注目する事。因果関係と思いきや実は相関関係であり、第3因子によるものである可能性を考慮する事。
補論:仮説検証
ここまでに書いてきたことは全て100%確実な結論ではないため、その精度を上げるために仮説検証を回す。
良い仮説の立て方
課題に対してズレなくヒットすること、当たり前に一般的な事ではなく、ハッとさせられること、仮説が証明された時に役立つこと、の3点。
良い検証の仕方
必要十分なデータだけを集めて、素早く検証する事。その際、仮説が否定されたらきっぱり諦める事。
まとめ
理論は分かったが、この本の末尾にも書かれていた通り「分かると出来るは違う」ということで、ここで学んだことを無意識に出来るまでがゴールかな。
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