18-19シーズン FIS Snowboard Worldcup Rule
NZでの大会から18-19シーズンのスノーボードワールドカップが始まったので追っていこうと思います。なお個人的にはX-GAMEやUSOPENの方が楽しみですが両方とも1月と3月の1回ずつであり、ワールドカップの方が試合数が多くてたくさん楽しめるので、こちらを追っています。
Contents
公式ページ
- Snowboard – FIS-SKI
- ルール関係
- 日程
- NZ結果
なおスノーボード業界の中ではワールドカップのプレゼンスはそこまで高くなく、表記上は最高ランクの大会であっても一部の有力選手しか出場しない大会もあります。一方、LAAXなど伝統のある大会は有力選手が集まりますし、単純に賞金が高いなどの理由で集まる場合もあるかと思います。
ルール関係翻訳
http://www.fis-ski.com/inside-fis/document-library/snowboard/#deeplink=rulesにPDFファイルでいろいろ置いてます。
- Rules for the FIS Calendar, FIS Calendar and Registration Fees
- 日程の決定ルールと、年間登録費
- AdvertisingRules_FS_SB_Saison2018-19_Neutral.pdf
- 広告出典時のルール
- Continental Cup Rules Snowboard
- 各地域ごとの地元枠規定や、大会に帯同するコーチの人数とか、会場が用意すべき選手に対しての環境など。
- FIS Judges Manual Snowboard
- 16-17だが、技基準について記載あり。
- FIS Points Rules Snowboard
- ポイントランキングシステムについて。1位は1,000ptで2位は…など。
- FIS Super Series Rules Freestyle Skiing and Snowboarding
- 16/17シーズンの最終戦についての特別褒賞について
- International Competition Rules (ICR) Master Snowboard
- 13-14シーズン、30歳以上を対象に行われるFIS Mastersのルールドラフト。
- International Competition Rules (ICR) Snowboard
- 大会規定や採点規定
- International Competition Rules (ICR) Snowboard marked-up
- 大会規定や採点規定(マークアップ版 = 重要な箇所に印をつけたバージョンの意味だが、そうは見えない)
- Precisions and Instructions Southern Hemisphere Snowboard
- 18-19の南半球シリーズが始まる前時点のルールブック修正点について(前後比較)
- SpecificationsforCompetitonEquipment_Neutral.pdf
- 用具規定
- World Cup Rules Snowboard
- 開催地規定
- CommercialMarkingsonClothingandEquipment-VisualGuideEditionJune2018_English.pdf
- 広告出典時のルール
大会をライブ観戦して盛り上がるため、どの技をすればどれくらい点数が出るかのジャッジ基準が知りたいです。ということで、ジャッジ基準を知りたければInternational Competition Rules (ICR) Snowboardを読めばよさそうです。
International Competition Rules (ICR) Snowboard抜粋
ひとまず気になるところを抜粋しました。なおひとまず146ページ~157ページ、 “2800 Big Air"の章に絞って読んでます。
2801 Technical Data
台の推奨スペックが書いてあります。
2802 Big Air Site
試合の前日に練習日を設けることとか、台を飛べるのに十分なアプローチを設置することなどが書いてあります。
2803 Training
試合当日(?)のトレーニングは義務であり、回数はライダーズミーティングで決める
2804 Competition Format
試合形式。詳しくは割愛ですが、W杯ランキングによってヒートが分かれるなどの規定がある様子。
2805 Execution of a Big Air
悪天候でファイナルが中止になった時は予選の順位を採用するよ、とかの規定。
2806 Competitors’ Equipment
ビブとヘルメットつけろよ。
2807 Public Address System
音楽を流す場合は、アプローチの上の競技者まで音楽が聞こえるようにすること。なんだこの規定w 音楽はテープかCDじゃないとだめだそうです。iPhoneだと怒られるんかな…。
2809 Big Air Judging
3人から6人のジャッジがそれぞれ点数つけて、6人の場合は最高点と最低点をカット。5人以下の場合はそのまま。採点基準は"2811 Judging Criteria"に従う事
2810 Big Air Scoring System
100点満点で、同点になった時は全てのRUNの点数を考慮するよ。それでも同点の場合はビブの番号が若い順。
2811 Judging Criteria
重要なのはここです。ジャッジ基準と点数のつけ方が書いています。注目ポイントを抜粋すると…
- In Big Air, Amplitude is not just going “BIG” but landing the trick on the decided “sweet spot”.
- ただ大きく飛ぶのではなくスイートスポットに着地すると高得点
- Showing good amplitude is by “popping” of the kicker and having a good trajectory in the air, not to flat.
- キッカーで蹴って高さを出してスイートスポットに着地する
- Preforming grabs can change the difficulty of the trick. Boning or tweaking can increase the difficulty and also where you grab on the board and what hand during different rotations.
- グラブかえたりボーンやトゥイークすると高得点
- “The trick should look easy”.
- トリックが簡単に見えるほど安定している事
- Try making tricks that nobody else is doing……
- 誰もやったことがないトリックを期待している…
- Consideration
- シーズン中に継続してジャッジ陣はコーチを集めてトリックについての意見を聞く(大会毎に、ではない)。"難易度"の基準は主観的になりがちだが、ジャッジは自分の意見をもって毅然とした態度でコーチに接する事
- ランディング減点基準
- 1 – 9 point for minor fault: hand rag
- お手付き
- 10 – 19 points for medium fault: two hands down, reversing the trick due to instability
- 両手でお手付き、着った後に板返しちゃう。
- 20 – 29 points for major fault: body contact with the snow
- 体が雪面につく
- 30 points for huge faults: the board is not the first thing to touch the snow A deduction by
- 板から雪面じゃなくて、体から着地
- 1 – 9 point for minor fault: hand rag
- DEAL Scores
- After the judge has put in the score, he/she will analyse and evaluate each Criterion.
- それぞれ個人で点数を付けた後、その点数をジャッジ陣に対して公開し、それぞれで評価をしてから発表する事。
- After the judge has put in the score, he/she will analyse and evaluate each Criterion.
いやー面白いっすね。
で、1点気になるルールが書かれていない。それは"18-19シーズンからW杯もX-GAMEと同じく、4種類のジャンプ(FS,BS,CAB,SB)じゃなく2種類のジャンプ(時計回り、反時計回り)"で勝負しなければならない、というルールです。NZの時からこれは採用されたのですが、マニュアルには書いてない…と思って探したらPrecisions and Instructions Southern Hemisphere Snowboardにありました。どうやらこのPDFが18-19シーズンから採用されたルールが差分で書いてあるドキュメントのようです。
2804.3.4 Finals: (minimum 10 Men / minimum 6 Ladies – best 2 runs out of 3)
In the finals, minimum ten (10) men and minimum six (6) ladies will have the
opportunity to take two or three jumps. Only the two highest individual scores will
count if three jumps are performed. If only two jumps are performed, highest
individual score will count.
……..
Different jumps are defined as follows:
– a different direction of approach to the jump i.e. regular / normal stance or
switch stance.
– a different direction to take off i.e. Frontside or Backside
– FS, BS, SS and Cab for Ladies
– Clockwise and Counterclockwise for Men
– Straight front flips / straight back flips
– Once a rider adds any rotation it becomes a different direction of take off
男子は2種類、女子は4種類みたいですね。
まとめ
ちょっと読むのが大変ですが、ルールブックを見て納得するところもあるので、スノーボードW杯を楽しむなら読んでみてもいいでしょう。
余談:FIS Judges Manual Snowboard抜粋
9.1 Glossary of tricksに技基準とその判定方法があるので面白いです。
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