若者の車離れの件-高級車とそうでない車について-

日経オンラインの記事があまりにアレだったので。2ページ目より。
旗の台駅前で、アウディをガリッと擦って見えたこと:日経ビジネスオンライン
「慶應生をアウディに載せて、若者にどうやって車に乗ってもらえるか考えてもらおう!」という、タイトルだけでネット民から叩かれそうな記事ですが。記事書いてる「フェルナンド・ヤマグチ」さんのバブル感が一周回って面白かったので取り上げてみました。
この人、本出しつつ会社員(多分金融とか商社とかそっち系)で趣味がトライアスロンっつーテンプレ的な「できるビジネスマン目指してレール乗ってる人」で、正直、話すと疲れちゃいそうですね…。そっちはそっちで価値観合う人と仲良くやってりゃいいんじゃないかと思います。
### 高級車について
この記事で書いてある高級車。「思った以上に車でのドライブが楽しかった」というのが慶応生の感想だったみたいですが、さすがに「だから買います!」というのはなかったみたい。
これは非常に納得のできる所で、まず**ドライブが楽しい**っていうのは真実だと思う。高級車で首都高流して、楽しくないわけがない。ネットじゃ「車なんて渋滞するし金かかるし買うやつアホ」って論調が主流だけど、渋滞と金は事実だとしてドライブは楽しいもんだし、結構ヒガミ入った意見だと思うんだよね。
ただ高級車を買えるか、って考えると金銭的に厳しい。買うだけでも400万~500万で、買ってからも(燃費悪いから)ガソリン代がかかる。実際、慶応生も「1週間で数万円ガソリン代がかかったのはびっくりした」って言ってるし、学生にはちょっと無理だし、それなりの社会人でも躊躇しちゃうでしょう。うちの職場でも車好きの人いて、新しい車が出て、Webサイト見て、カタログ眺めていいなぁ…ってそれ止まりだよね。どれだけ欲しいって思っても「金を払う」ってフェーズが待ってるわけで、それは超えられない。せいぜいモーターショー行って写真撮るくらい。
そうなってくると「学生をアウディに乗せて高級車を売る方法を…」っつーのは、企画としてどうなの?とは思っちゃうね。難しい課題を与えるって意味ではいいけど、実用的なアイディアは出てこないんじゃないかな。
### それなりの車について
最近友達で、車に乗り始めた子がいるんだけど。駐車場も持ってなかったんだけど、安い所探してホンダのフリードっつーコストパフォーマンスのいい車を購入。中が広くていろいろモノ置けるし、車泊もできるから宿代節約できるー、って。女の子なんだけど。そんな感じで、俺の周りはスノーボーダーやアウトドア好きが多いから「最近の若者にしては」車保有率が多いと思う。
最近、スノーボード友だちの女の子が「彼氏には車持っててほしい」とか言い出して、このアホ女がとか思ったんだけど、それって単純に見栄じゃなく、実用として車持ってないと厳しいって話だったんだよね。というのは、冬は毎週ゲレンデに行くわけで、彼氏彼女どっちも車持ってなければ友達に乗せてもらうしかない。あれ、付き合ってるのにそれって厳しくね?みたいな。
前述の女の子は「自分が車持ってたら彼氏は持ってなくてもいいんだけど」って言ってて、まさに実用重視だよなーとか思ったり。
俺の思いとして「高級車でも軽自動車でも車は車」ってのがあって、つまりお出かけしたり、IKEA行ったり、彼女迎えに行ったりできるのは高級車でも軽でも変わらんと。そこらへん最近の若者は分かってて損得勘定で車を買う・買わないを選んでるから、売る側が「高級車に乗って特別な体験を!」とか言ってもピンとこない。若者の車離れっつーのは、売る側の意識と乗る側の意識の乖離があると思う。
### 個人的な思いとして
そういうのがあるから、
* 車メーカー「高級車に乗って特別な体験を!」
* 若者「高級車なんて高すぎて買えるわけねーだろ」
* 若者「ついでに、今車持ってる奴もアホだろ」
という流れが不満。というか、車を批判してる若者の中でも、車買ったほうが便利になるケースはあると思うんだよね。「車メーカーの戦略なんかに載せられないし、ネットによると車買う人はアホってことになってる」で、自らの目を潰してるのは悲しいです。まぁこれは車メーカーの宣伝方法にも問題があると思ってて、高級感を謳い過ぎるため、若者が「手が届かないから、最初から車自体に憧れない」ってなってると思う。車って憧れるもんじゃなく、実用考えるものだと思うよ。