家電量販店の価格の仕組み

申し訳ないですが、ちょっと内容が浅いなぁと思ったので家電量販店の裏事情を書こうと思います。

ヤマダ電機が安い理由|夢に日付を入れる

■元エントリで書かれている内容は当然の論理ですが

仕入れ値は同規模のライバル家電量販店(ヤマダ、コジマ、ケーズ、ヨド、ビック)ならほぼ一緒です。なぜならこれら大手はお互いの販売価格(仕入れ価格)を常にチェックし合っており、仮にライバル店で自社より常に大幅に安く商品が販売されているなら、家電量販店側からメーカー営業にクレームが入ります。

※ちなみにメーカーは家電量販店の支店ごとにランク付けをしています。ランクが高い支店には優先的に商品を回したり、優秀なメーカー販売員を派遣したりします。

■というか

僕はメーカー派遣でケーズ、コジマ、ビックで働いた事がありますが、どの店もお客様から「他の店で安く売ってるよ」と言われたら競合店に走ってチェックに行くorチェック無理なら原価と相談して販売してました。ライバル店の名詞の裏に値段書かれてたら、ありえない値段でない限り対応してましたね。

※つーか某コジマは勢いでkakaku.comにも対応しててアホかと思った。
※ただし、5月6月なんかの数値目標がゆるい時期は冷たくあしらってました。

■仕入れ値一緒でどうやって差別化するか

1.オリジナルモデルのリリース
ライバル店同士で全く同じ商品扱ってるから泥沼値下げ合戦になるわけです。なのでヨドバシカメラオリジナルモデルとかをメーカーに作ってもらい、競合店が値下げ対応できないようにします。

2.インセンティブ
例えば「VAIOの○○という型番を週に50週売るから○○万円くれ」とメーカーと契約します。で、売り場全体でがんばってその機種を販売します。これは利益を確保するための契約なので競合店と同じ価格で売りますが、どうしてもお客さんに対してはインセンディブを見越して値下げを提示します。

3.キャンペーン
販売店がメーカーに依頼して(逆もあり)キャンペーンを張ってもらいます。内容はメーカー販売員が売り場に増える程度~キャンギャル呼んで大々的にとレベル差ありますが、重要なのはメーカー営業が立ち会うという事。販促品で最後の一押しできますし、その日だけ裏の値段を下げる事もできます。営業的にもライバル店に突っ込まれた時「いやぁ、あの週はキャンペーンだったもので…」と言い訳する事ができます。

■同じヤマダでも店によって値段が違います。

つーか田舎は高く、都会は安い。例えば田舎のコジマは電池からして都内より高いです。PCは2~3万円高いです。その代わり地域密着って感じでお年寄りなんかは値段度外視でコジマの○○さんから買うって人もいます。僕が一番危惧してるのは、ヤマダは安い=全部のヤマダが安いと勘違い=うちの近所のヤマダも安いよね、となることです。

■大原則

同じエリア内ではどの量販店も同じ価格で買う事ができます。

理由その1.仕入れ値が一緒だから
理由その2-1.同じエリア内のライバル店の値段はお互いがチェックしているから
理由その2-2.用も無いのに家電量販店に行ってデジモノの値段調べて2chに書き込む家電量販店ヲタクがライバル店の値段を教えてくれるから。
理由その3.競合店の方が安くても、他の店に値段を持っていくと同価格orもうちょい安い値段を出してくれるから。

僕はこの前XactiCA65をヨドで31800円(pt20%)で購入しましたが、ヤマダでは31300円(pt20%)と口頭で言われました。もしそれをヨドに伝えたなら31300円or30800円くらいで売ってくれたかもしれません。

じゃあ無限に行き来できるじゃん、と突っ込まれそうですが、うちの店では「今この場で決めていただければこの値段ですが、後で来ても絶対に販売しません」といってました。値下げ交渉してくる時点で相手は「客」ではなく「交渉相手」なので。

■なんかまとまりないですが

ボードから帰ってきて疲れているのでこのへんで。