東のエデン 劇場版I The King of Eden 感想(ネタバレ含む長文)
- 2009-12-05 (土) 23:23
てことでユナイテッドシネマ豊洲に東のエデン劇場版を見に行ってきました。

8:30~24:30まで、2時間毎に1日9回上映という超プッシュなんだけど、よく考えればアニメ中での滝沢君の家ってユナイテッドシネマ豊洲の設定なんですよね。ららぽーともスポンサーになってるみたいで、期せずして聖地巡礼っぽくなっちゃったなぁ。
感想
分かった事も多いけど、それ以上に謎が増えました。…としか書けないなぁ。何を書いてもネタバレになる。以下、ネタバレ考察を折りたたみまーす。
東のエデンサークルのその後
60発のミサイル迎撃事件で情報が書きこまれ、一躍有名になったエデンシステム。それを足がかりに「株式会社東のエデン」起業まで持っていきました。起業メンバーは大杉君以外の5人(平澤・みっちょん・森見咲・お姉・春日)。ちなみに大杉君は一般企業の営業職に就職。パンツは起業メンバーではないらしいが協力はしているみたい。
起業をした目的はエデンシステムの知名度が向上し採算が取れそうだから、というのと滝沢をセレソンゲームから救出するため(これは”滝沢に借りがある”と思っている4人の意向で、咲には知らされていなかった)。後者は兎も角、前者は映画開始時点で「エデンシステムは今や社会的インフラ」(平澤)と言われるまで成長している。
ちなみにスパイス的役割としてやる気のない雇われ社員達が登場する。夜勤は嫌、休みほしい、給料上げろ、と自分と同世代だが雇われ体質な社員。彼らを見て「上がりを決め込んだ大人の気持ちが良く分かる」(平澤)と嘆いている。単純に団塊世代を批判した映画じゃないんだよ、という監督のメッセージ?
60発ミサイル後の日本
自衛隊巡洋艦のミサイルが自国を狙ったということが他国にも明らかになったらしく、日本の信頼は失墜。株価は暴落。二流国落ちの危機なう。「実際にミサイルが落ちるよりも大きな被害」(咲)とあったが、これは物部の狙い通りなのかも。
というのは閉塞した状況を打開し、「日本を変えるため」と日本国民の足並みを揃えるにはインパクトのある事件が必要。実際にミサイルが落ちてしまうと人が死んでビルを建て直すにも時間がかかるわけで、モノを壊さず国民の気持ちさえ動かせればベスト、というわけ。
実際物部が「法律をこねこね」(辻)することで、日本の富国強兵への道は始まってる様子(映画の最後の方)。
滝沢の英雄化
60発ミサイル阻止事件で表立って明らかにならなかったものの、2万人ニートによってネット上にUPされた画像で滝沢は一躍謎の救世主に(咲もとばっちりでプチ有名人)。滝沢がメリーゴーランドの上に乗って人差し指で発砲する画(最終話)は”かっこいいもの”の象徴としてTシャツやポスターに利用されるようになった。このポーズの事を、通称“AIR KING”と呼ぶように。
火浦さん生きていた
衝撃…!パンツの取材(ってかパンツ行動的w)によると、火浦さんはセレソンとしての記憶を失ったまま火浦総合病院で働いているらしい(院長だったという記憶まで失った、とのセリフがあった気がするが真偽不明)。とにかく所持金を使い切ってもサポーターに殺されなかった。ルールでは”サポーターに消滅させられる”とあるが、消滅=殺害ではなく”セレソンとしての能力を抹殺”することなのかも。
ちなみにTV版の総集編でパンツが「互いを監視できるエデンケータイとサポーターの存在のせいで、セレソン達はゲームを続けざるを得ない仕組み」「実はサポーターなんていないんじゃないか?」と言っているが、TV版で所持金を使い切った火浦の元に誰かが現れたことから”サポーターがいない説”は消える。
一緒に見に行った友達との話題では、火浦の元に現れたのはサポーターではなくサポーターの手下ではないかという話に。殺人なら無理だが、記憶を消去するくらいならサポーターがジュイスに依頼してセレソンの身近な人(例:病院の医師)を操れそうな気もする。
滝沢の計算
開始15分くらいで滝沢と咲は再会する。記憶をなくした滝沢がどうして咲と再会できたのか。それはノブレスケータイの留守電に「信じてくれてありがとう。君と旅した所にいます」と吹き込み咲に渡し(TV版最終話で口パクだった部分)、咲と一緒に撮った唯一の写真からNYのフリーダムタワーを連想させるようにして咲をNYに来させる、そして自分自身を”母親とダンボを初めてみた場所”=NYに行くように仕向け、咲と撮った写真を映画の1シーンと誤認させその映画を思い出すため毎日フリーダムタワーの見える桟橋に散歩するように仕向けさせる、というもの。
豊洲やワシントンなら他のセレソンに見つかったかもしれないが、滝沢がセレソンとなってから全然関連のない場所を合流場所としたため咲と一番に再会できた。
…デスノートのライトを連想したのは僕だけじゃないはず。
「この国の王様になる」
TV版最終話の願いをかなえるべく滝沢のジュイスは奔走。そしてギャフン総理が60発ミサイルの責任を取って総辞職してから半年後(つまり映画開始時点)、現総理大臣の飯沼が過労で死去、ジュイスは滝沢を飯沼の隠し子として飯沼後援会に(NYに居るということも含めて)リーク、それが他セレソンにも伝わり再びセレソンゲームは動き出す(※)。
※ No.2 辻は自分の目的を達成するため週刊誌に滝沢の事をリーク、No.6 は映画撮影のために渡米、No.11 黒羽さんは滝沢の調査を始める(ちょっとあいまい)
滝沢のジュイスは平行して過去の滝沢の記録を全て「飯沼」にすべくネットワーク上の情報を書き換える。エデンの検索システムを利用すれば残り猶予は8時間。世間コンピューターでエデンシステムを停止させれば猶予は48時間に増えると知り、平澤はエデンシステムを非常レバーで停止。作戦本部を大学の部室に移す事にする(※)。
※ 大学の部室に旧エデンシステムが残っている事、東のエデン社が盗聴されていた事より(物部の差し金)。よって映画後編はエデンメンバーが大学の部室で活動する事になる。原点に戻ってニート精神を取り戻せ、というメッセージ?
滝沢は「この国の王様になる」という依頼を取り消そうとしたが、今までにジュイスが行った事は取り消せない事を知り「ま、なるようになるでしょ。」と言い、やめる。ジュイスにとって「この国の王様=総理大臣」なのか?世襲で総理大臣とか…。それってなんてCHANGE?
No.2 辻の勝ち筋
「ノブオリ」「ツージー」と呼び合うほどにジュイスと仲良くなったセレソンNo.2の辻。No.12によるジュイス移動事件(TV版最終話)で物部と切れたからか、自分でゲームをあがる方法を考え出す。その方法とは
- 滝沢にAIR KINGのTシャツを着させ帰国
- 英雄が帰ってきた!と日本は大盛り上がり
- アジア近隣各国からは”武力の象徴”として危険視される
- セレソンケータイを使って、アジア人に滝沢を射殺させて計画完成。日本人は1億総被害者としてアジア各国に賠償請求できるわけ、…ってどっかの国かよwww
「コーヒーを内股にこぼしただけで賠償金が貰える時代」「被害者最強でしょ」は名言。ちなみにツージーは有名になった滝沢のフィギュアやTシャツを作って大もうけ。商才あるみたい。
この”勝ち筋”は製作者側からの皮肉だと思うなぁ。痴漢冤罪をはじめ被害者側が強い時代。モンスターカスタマー。けどそれでお金貰えたとして真っ当な生き方と言えるの?
かませ犬すぎたNo.6
ま。別に語る事ないよね。強いて言うならメリーゴーランドを取り囲んだ黒服は誰が手配したのか、ということくらい。(映画のために)No.6が交通規制敷いたのはいいとして、その中に滝沢と咲がいたから警察が勝手にやってきた?(けどあの黒服は警察っぽいない。)それともNo.6が演出としてジュイスに依頼した?ともかく映画第2部でNo.6が再登場する事はないだろう。あったとしても刑務所から空を眺めるシーンくらいかww
ゴールデンリングの謎
TV版最終話で「ちぇ、このメリーゴーランド、ゴールデンリングついてないや」という滝沢の唐突なセリフが話題になったけど、これは滝沢が幼少期を過ごしたNYの近所のメリーゴーランドにゴールデンリングがあったことから来ている。小さい頃に見た映画といいゴールデンリングといい、記憶を消しても残るくらい滝沢にとって重要な、忘れがたい思い出ということ。
黒羽さんのジュイス可愛いわ…//
ジュイス「最近あちら(ジョニー狩り)の方をされてないようですが…」
黒羽さん「そうね」
ジュイス「あ、あの!私に何か不手際がありましたか…(おろおろ)」
可愛いジュイス超可愛い。
結城君…(´・ω・`)
6ヶ月前(冬)と同じ服装で結城君登場。滝沢への妄執に駆られたまま、風呂にも入らず滝沢殺害だけを考えていたらしい。滝沢殺害の依頼を果たさないジュイスにぶち切れノブレスケータイを破壊。次回、滝沢殺害の鉄砲玉となる!?
ジュイスをミサイル攻撃とかって…。そんなのあり?
ここらへんから真面目に。
劇場版part1で進んだ事といえば、火浦さん生きてた事件と物部がジュイスをミサイルで破壊した事だと思います。ジュイスは人口知能で本体はスーパーコンピューター。TV版最終話で物部はジュイスを掌握すべくスーパーコンピューターがあるATO播磨脳科学研究所に乗り込んだがスーパーコンピューターは謎のセレソン、No.12によって(1台づつトラックで)移動された後だった。
で、ジュイス掌握を諦めた物部は法律こねこねして理想の日本を作ろうとがんばってたけど、No.2の辻やNo.9の滝沢が動き出し、No.12も正体が分からず不気味。だから3人のスーパーコンピューターにミサイルを撃ち込み破壊。ジュイスを使えなくした。…っておーい!それ反則ー!つーか謎多すぎ。
1.なぜジュイスが普通にトラックで移動していたのか?
No.12がATO研究所からジュイスを”秘密の場所”に移動させたのは半年前。なぜ今、またトラック移動しているのか?物部がジュイスを移動させたのか?けど物部はNo.12によってジュイスが移動された場所を知らないはず。ジュイスの場所が分からなくても移動命令を出せる?けどそれなら半年前にできているはずで辻褄が合わない。
ならば、やぱり物部はジェイスに触れずNo.12の支配下にあると考える。仮にNo.12の指定した”秘密の場所”が”居場所が特定されないように常に移動し続ける”だったら?けどNo.12の使用履歴はジュイス移動の5000円のみだから半年も移動し続けるコストには安すぎる。あのトレーラーが12台並んでガソリン給油してる図とか考えると笑えてくるなぁ。
やはり物部がトラックを移動させたのかなぁ…。
2.なぜ狙ったジュイスにミサイルを撃ち込むことができたのか?
あの命令はジュイスの場所を把握していないとできない。それまで特定しているのなら、ジュイスを自分の元に呼び寄せるような依頼を出せる気がするが…。ジュイスを輸送しているトラックへの操作権はない(おそらくNo.12が保持?)が場所だけ把握してたってこと?
今思ったのは物部は自衛隊のレーダーとか使ってトラックの場所を割り出し(ジュイスに依頼したのかも)、スピードなども計算してミサイルをぶっ放したのかも。それなら黒羽さんのトラックが一番前に出た時に位置だけしか指定してなかったために誤射してしまったのも辻褄が合う。
3.なぜ物部は自分以外の11台の全てのジュイスを破壊しなかったのか?
最初はジュイスを掌握したがってたから無害なセレソンのジュイスは残しておこうって思ったのかなぁ。
4.ていうか、誰かが気づいて自分以外のジュイス破壊したら終わりだったんじゃね?
と思ったけど、ジュイス=スーパーコンピューターと分かってたのは物部の取り巻きだけだし、他人のを破壊しても自分が上がれなきゃ抹殺。ミサイル打つお金もかかる。ってことでこれは筋通ってるかなぁ。
5.黒羽さんの機転で滝沢のジュイスは無事だったけど、ミサイル再発射されたら終わりじゃね?
これが一番の疑問。黒羽さんのジュイスが犠牲になったとしても、動作しなくなったセレソンってセレソンケータイでグレーアウトするから分かるよね。じゃ、物部にも滝沢のジュイスを破壊し損ねた事が分かる→もう1発ミサイル打って終わりじゃね?それとも「これでヤツは始末した…邪魔者は消えた!ふはははは!」とかでケータイ閉じて滝沢のアイコンが生きている事に気づかない→ないない。No.6ならありそうだけど。
それとも、滝沢のジュイスが生きてる事に気づくけど
- 「ふ、生き残ったか。悪運の強いやつめ」
- 「まぁこれくらいでなければ面白くない」
- 「お前がどれほどのものか、お手並み拝見と行こうか」
と死亡フラグを立てまくる→ないな。これがほんと謎。多分後編は滝沢のジュイスが生きてる状態でスタートなんだろうけど辻褄は合わないよ…。
セレソン No.12って結局なんだったの?
あっさりと物部にジュイスを破壊されたNo.12。TV版の時点ではサポーター最有力候補だったけど、これでセレソンとしての力を失ってしまいました。しかし!No.12がこれだけで終わるとは考えにくい。例えばNo.4やNo.5のジュイスを奪って再度セレソンとして復帰することもありうる。No.12がサポーター兼Mr.Outsideならそれくらいやりそう。No.5の火浦のとこにはサポーター(の使い)が行ってるはずでノブレスケータイも回収してるしね。
物部の目的
最後のシーンでギャフン総理と良からぬ企みをしていますが、物部の狙いとしては強い日本の復興じゃないかと思う。TV版でも言ってたし。相続税を100%にして若者にニートでなく型にはまって働く事を強要。相続税100%は逃げ切りを決めた高齢者に「遺産残しても仕方ないから使い切る」という口実を与え、法案を支持させるためでもある。
「必要ならば何度でもギャフンと言ってあげるよ」
最後のシーンで物部と総理の会話。TV版で滝沢が「もしジュイスが何でもできるなら総理にギャフンと言わせてくれ」と依頼したのですが…。文脈からは「(君の頼みなら)何度でもギャフンと言ってあげるよ」と読み取れ、滝沢→物部→ギャフン総理というルートでジュイスの依頼が成立⇒物部がMr.Outside!?と読めてしまうのですが、これは違うと思う。依頼ルートとしては「滝沢→ジュイス→政府の側近→総理」で総理は「誰かにお願いされてギャフンって言ったんだよねー」ってことを物部に伝えただけなのでは。むしろここでわざわざ「ギャフン」をセリフに含めたのは、この声の主が確実にギャフン総理だと知らせるための、製作側の親切だと思います。
滝沢の正体
幼少の頃海外にいたということ、そして滝沢が日本を救いたいと思う理由が17年前のNYにあるということより、案外本当に総理の子供だったりしてね。結局、滝沢が記憶を消す前の事って全然分かってないわけだし「日本を変える強い気持ち」ってのも周りに保身ばかり考える政治家ばかりで嫌気がさした、ってのもあるのかも。
その他のセレソンと最終話での役割予想
映画途中でパンツが調査したセレソンメンバー図があったが…。名前まで覚えきれん。No-03,07,08のうち1人は氏名割れてるはず。
- No-01 物部 大樹:キーマン
- No-02 辻 仁太郎:セレソンシステム破壊されて、おそらく出番ないのではないか?
- No-03 ???:小さなことからコツコツ日本変える人。多分出番なし。
- No-04 近藤 勇誠:死亡済み。
- No-05 火浦 元:抹消済み。
- No-06 映画好きな人:彼の出番は既に終了。
- No-07 ???:多分出番なし。
- No-08 ???:多分出番なし。
- No-09 滝沢 朗:キーマン
- No-10 結城 亮:滝沢くんに「うぉぉぉぉぉ!」とナイフを持って突っ込んでいく役。
- No-11 白鳥・D・黒羽:滝沢君の身変わりに結城君に刺される役。
- No-12 ???:No-12はこのまま終わってしまうのか…?
てことで、後編は物部+取り巻き(政治家含む) VS 滝沢+エデンチームになりそうな予感がするが…。このどちらの陣営にもMr.Outsideはいない気がする。最初はTV版でほのめかされていたように、権力者あるいはATO商会のどちらかにMr.Outsideがいると思っていたが、物部が権力側・ATO商会の両方と繋がっていると分かった今、メタ的にこの両者にMr.Outsideがいるとは考えにくい(※)。Mr.Outsideは第三者的立場・かつ近い場所からじっと戦局を見守っている気がする。ソウ第1作のジグソウみたいに…。
※ アニメの趣旨的に反体制・反軍国で、Mr.Outsideも軍国主義以外の手段で日本を良くするよう望んでるはずだから。ATO研究所にジュイスがあったのは事実だが、だからといってMr.OutsideがATOに所属するとは限らない。
結論
まぁ正直不完全燃焼って感じなので、劇場版Ⅱでは「よくぞ見つけたな。私がMr.Outsideだ。私の企みを話してやろう(以下5分ほど独演)」とか分かりやすい感じですっきり解決してほしいですね!
関連する投稿
Web拍手/はてブ/Tweetボタン
下のボタンを押すと拍手を送ることができます。同時にメッセージも送れます。はてブはこちら。
Check
Tweet
- Newer: 究極の人狼:戦略とゲームバランス考察
- Older: 虫姫さまふたりは初心者こそ楽しめる良STG
Comments:1
- Pona 10-03-13 (土) 17:14
-
1.なぜジュイスが普通にトラックで移動していたのか?
秘密の場所に移送と申請してもトレーラが高速使ったりするとNo.12の履歴にでる。物部はそこからトレーラの移動速度やルートを計算してミサイルを発射させた。ミサイル攻撃目標の申請も対象物ではなく座標だったし。
Trackbacks:0
- Trackback URL for this entry
- http://prius.cc/d/20091205_juiz1.html/trackback
- Listed below are links to weblogs that reference
- 東のエデン 劇場版I The King of Eden 感想(ネタバレ含む長文) from ぷりどうぐ



