人狼BBSの説明とか。

2005年を象徴する漢字1文字は「愛」でしたが、僕の中では断然「狼」でした。2004年12月29日に人狼BBSに初参加してから長期戦(1週間くらい)20戦、短期戦(1時間くらい)50戦。ていうかブログ更新できなかったのもその期間人狼に参加してたからなんだYO!5月くらいに「飽きの来ないゲーム」と書いたけれど本当に飽きません。まぁその時「これからはブログにも人狼の事を書く」と書いたけど、その前に人狼BBSというゲームの説明をしていないことに気づきました。

以下長文でーす。

■人狼BBSというゲーム
ゲームの名前は人狼BBS。ヨーロッパのパーティーゲーム「汝は人狼なりや?」をベースにしたWebゲームです。
ルールは単純。プレイヤーが1つの「村」(ゲームの枠の単位)に集合し、「村側チーム」と「狼側チーム」に分かれます。ゲームは時間区切りのターン制で進行します。狼側は1ターンに1人、村側の人間を殺害することができ、村側は1ターンに1人、怪しい人物を処刑することができます。その人物が狼とは限りません。濡れ衣を着せられた村人かもしれません。狼側を全員処刑すれば村側の勝ち。村側の人間を狼側と同数に減らせば狼側の勝ちです。

■1ターンの進行と処刑と襲撃
ターンが始まると生き残っている村人全員でそのターンで処刑する人物についての議論を行います。この議論には村人のふりをした狼も参加します(村人には誰が狼か分かりません)。処刑は村側が狼側を退治する唯一の方法です。逆に言えば狼側は処刑さえされなければ死ぬことはないので、1ターンに1回の処刑をなんとか回避するように行動します。
制限時間が来ると投票の時間です。その日の処刑対象は生き残った人間(狼を含む)による投票で最多票を獲得したものとなります。
処刑が終わった後は狼の襲撃です。狼側は自分を疑っている村人や、村側の能力者(※後述)など狼側にとって邪魔な人物を殺害し口封じをします。狼の襲撃に遭った人物が死体で発見され、次のターンが始まります。処刑された・殺害された人間はゲームを離脱し、その後発言を許されません。

■各陣営の能力と戦略
狼側の最大の能力は村人に秘密で狼同士で会話ができることです。これを「囁き」と言います。狼は「囁き」を駆使して戦略を練り、村人が村人を処刑するように誘導します。また当然ですが狼は誰が狼が知っています。

村側が議論だけで狼を見つけ出すのは極めて困難です。村人には誰が狼で誰が村人か区別が付かないからです。信頼できそうな人の言葉を鵜呑みにしていると、それが口の上手い狼で誘導され人間ばかりを処刑していた、という事態になりかねません。それは他人に取っての自分も同じで、自分が狼だと思う相手を処刑しようとすると「そういうお前が狼だ」と逆に処刑されてしまうかもしれません。

そこで頼りになるのが能力者です。代表例は占い師。占い師は1ターンに1人を指定してその人物が「人間」か「狼」かを判別することが出来ます。占い師によって「人間」と判定された人は村側であり信頼してよい人物。「狼」と判定された人はそのターンの処刑対象筆頭でしょう。霊能者はそのターンで処刑された人物が「人間」か「狼」かを判別できます。狩人は1ターンに1人を護衛することができます。狩人によって護衛された人物は人狼に襲撃されても死ぬことはありません(狩人は自分を護衛することができません)。

狼側は占い師によって「狼」と判定された瞬間に実質処刑が決定してしまいます。そこで狼側は占い師の信憑性を落とすために戦略を練ります。一番手っ取り早いのは狼が占い師とを名乗って味方の狼に「人間」と判定することです。もちろん本物の占い師は「狼」と判定しますが当事者以外にはどちらの占い師が本物か分からないので、うまく誘導できれば本物の占い師を処刑することができます。

■ゲームの展開(前半戦)
ゲームは通常15人で行います。狼チームは「狼」3人と狼の味方をする「狂人」が1人。狂人は「囁き」に参加できないので誰が狼かわからない状態で狼と連携を取らなければならず、難易度の高い役職です。人間チームは「占い師」「霊能者」「狩人」が1人づつ。お互いが人間だと分かる「共有者」が2人。その他は能力を持たない「村人」となります。

狼チームは「囁き」でお互いを確認した後、誰を処刑に誘導するか誰を襲撃するかといった戦略を練ります。また占い師を確定させないため狼チームで偽占い師を名乗る役を決めます。占い師が確定し狩人が護衛し続ければ狼側は自然と追い詰められていくからです。

村側は事を村側有利に進めるように案を出し合います。最初は議論を纏める「まとめ役」を一人決めるのが一般的です。口のうまい狼に主導権を渡さないためです。当然ですがまとめ役は村側の人間でなければいけませんので、客観的に村側であることが証明できる「共有者」か、自分を占うことを条件に村人が立候補することが多いです。共有者は名乗り出た瞬間に、村人は占いで「人間」と出れば潔白が証明されます(ただし狼に味方をする人間である「狂人」が立候補する場合もあるので完全に信頼は出来ません)。

まとめ役が決まれば占い師と霊能者が名乗り出る時期を決め、その時期以降に能力者と名乗り出る事を禁止するのが一般的です。時期を決めないと狼側の「吊り回避CO」(狼が処刑されそうになった時「自分は占い師だから処刑しないでくれ」と言って処刑を回避すること)を許し、いつまで経っても狼を処刑できないからです。能力者の名乗り出る時期が決まればその日の処刑対象を決定します。

■ゲームの展開(中盤戦)
主役は能力者に移ります。1ターンごとに占い師や霊能者の判定が出揃っていき情報が増えていき村人の推理の精度が上がっていきます。狼側としてはできるだけ村側に情報を渡さないように能力者を殺害したいところです。一番襲撃したいのは占い師。狼側が名乗っている偽者の占い師が信用を得ていればいいですが、本物の占い師が信用を得ている場合、狼側は敗色濃厚だからです。ただし占い師への襲撃が成功するとは限りません。狩人が占い師を護衛しているかもしれないからです。そのためは狩人を処刑・殺害してから占い師を襲撃したいところですが、狼側には狩人が生きているのか死んでいるのか、そして誰を護衛しているのかは分かりません。占い師襲撃は狼側は一番ドキドキする瞬間でもあります。

■ゲームの展開(終盤戦)
占い師が襲撃された後は、村人と村人のふりをしている狼の論戦です。確定情報はもう得られませんから、議論で自分が村人だということを証明しつつ、狼を探して他の人を説得していかなければいけません。無実の罪で疑われつつ、他人を説得するのは大変なプレッシャーですが「疑心暗鬼」というこのゲームの本質部分を味わえる局面でもありませす。

以上、基本的なルールの説明でした(参考にしたのはこことかこことか)。「基本的」と言ったのは亜種ルールの人狼クローンが存在しているから

■人狼BBSとそのクローンについて
人狼BBSというゲームが世に出たのは2004年の8月。口コミで人気に火が付き、参加したくても枠がない状態が続きました。そこで人狼BBSの参加者が人狼BBSのシステムを真似た人狼クローンを作成しました。最初のバージョンから大きな変化のない本家人狼BBSに比べて、人狼クローンは本家を超えて進化を続けてきました。

てゆーかこの説明文僕がSNSの知り合いのためにかいた文章をそのままコピペしてるだけなんですけどね…orz。

さてと。人狼クローンと本家の一番の違いは自分で村を建てれるかどうかという点。村を建てれるということは、設定やメンバーを自分好みにできて自由度が高くなります。その点人狼BBSでは村の建つ間隔がプログラムで管理されているので、自分でゲームを始めることはできないのです。その代わり初心者も経験者も同じ条件でプレイができるけど。

■このゲームを続けるという事。
このエントリを読むだけでかなりダークなゲームだと分かると思いますが、実際に参加すると言葉以上にそれを実感できます。とはいえ気づけばもう1年。やっぱり面白い。(ゲームに限らず)飽きっぽい僕が同じ事を1年間続けてるっていうのはあんまりないかも。「この世で一番面白いのは人間」と言いますが、まさに人間相手で言葉のやり取りをするこのゲームがそれを証明しているんじゃないかなと思います。

ということで。

このゲーム、やってる時は非常に楽しいのですが、ブロガーに取っては致命的。というのはこのゲームでは自分の存在意義は発言(BBSへの書き込み)のみであってその内容は「自分の意見の主張」と「相手の説得」。ブログを書く原動力と丸被りだからw。多いときでは一日10000文字くらい書き込みます(そりゃブログ書いてる暇ないよね)。…それだけがんばっても相手を説得できないことがあるからなぁ。ネット上でブロガー同士の論争もよく見かけるけど、どこまで戦っても平行線というのはどうしようもなくしんどい。それを実感させてくれるゲームでもあったり…ってやっぱり暗いなぁw

ということで、急にブログの更新が止まったら「ああ、人狼BBSに参加してるんだなぁ」と思っていてください。多分正しいです。