平昌オリンピック感想

ふと自分のブログを"オリンピック"で検索したところ、律儀に4年毎に冬季オリンピックの感想を書いているらしいので、今回も書いてみます。

注目競技

なんといってもスノーボード。スロープに加えて今回から種目にビッグエアも追加され、日本人選手も男子2人・女子4人の計6人が出場。顔見知りの選手やゲレンデ・キングス(クエスト)で見かけた選手が多数で、思い入れが高まります。男子はおそらく厳しいが、女子はメダルもあり得るんじゃないか、との思い。パイプはみんなご存じ歩夢きゅんを中心としたこれまた世界上位の実力者が多数。直近の実績を考慮すると金メダルも狙える位置だな~と思っていました。
後述するカーリングはこの時点では普段通りの興味。その他、スケートとかジャンプとか、他の競技はほぼ興味がなかったな…。スノーボード、特にスロープ全振りというか。

スノーボード(スロープ)

4年前のソチに比べて全体的にメイク率が低かった気がしました。いろんなプロが書いてたけど、1つ目のキッカーのツイスターシスターの難易度がヤバすぎで、ライン取りによって高さと発射角度が違ってくるゲレンデにあったら確実にクレームモノのキッカーです。それに加えて2つ目のキッカーの斜めから入るやつ。US OPENとかにちょくちょく登場してるけど、あそこで横回転かますのも凄いよな~ツイスターシスター着ってからのライン取りも難しい。つまり、我々がゲレンデで飛んでるキッカーなんて一番簡単な形なんだよ!ということでしょうか。涙。
ジブに関しては、コースレイアウトが発表された時点で、X-GAME、US OPENに勝る複雑さでどんなトリックが飛び出すか楽しみでした。一番攻めてたマーカスくん(マルクス・クレベラン)はやっぱりかっこよい。他の大会みたいにセクション毎の点数が発表される形ではなかったけど、ジブの配点が半分くらいあったのかな?もしそうなら、他のライダーももっとジブで攻めてくれたか?一般人向け、という視点でいうと、ソチのマトリョーシカのような写真映えするアイテムがなかったのは残念。次回は北京ってことで万里の長城ぽいアイテムの登場を期待します。
女子については報道されているとおり残念なコンディションでした。ただ、平昌に限らず、女子でスピードが出ずキッカー飛べないってのはままあります。昔の話で言うと、雅ちゃんが体重軽すぎて池の平のFC専用撮影キッカー飛べず、今年のX-GAMEでもれいらちゃんがスロープのキッカーをスルーせざるをえなかったり、小柄な子が多い日本人にとっては不利なイメージ。
そもそも、男子と同じジブやキッカーで女子がやるのかってのも結構疑問です。ジブなんて、言っちゃ悪いがあの高難易度ジブでバリエーション出せる女子ってそこまでいないですし…。戦前の予想通り、ジブは無難にクリアして三連キッカー勝負でしたが、風に負けました。

スノーボード(ビッグエア)

まずは女子。スロープでの不完全燃焼を吹き飛ばすような攻めっぷりで、これが女子の実力や!ってのを世界に存分に見せつけられた気がします。というか俺が見せつけられた。まさか7で予選落ちとは…。時代進み過ぎ!
やはり…誰かにメダルを取ってほしかった、ってのが本音ですが、攻めた結果なので仕方ないです。メダル取ってたらカーリングみたいに一躍時の人になってたんだろうなぁ…。メモしておくと、ゆっちがB9ダブルグラブ、雅ちゃん、れいらちゃんがCAB9を1本目に決め、あと2回のチャンスでダブル系を誰かが1回決めればメダル。3人で計6回あるから誰か決めれるやろ~ → 決めれず、の流れでした。優勝したガッサーさんは圧倒的で、ジェイミーさんもいつまでがんばるんだよ、とばかりの気合っぷり。3位は新星ゾイさんで、彼女の決めたSB9が女子の中では一番かっこいいトリックに見えました。
ともあれ、あさみちゃんも含めて日本女子のレベルの高さは知らしめられたと思うので、これを見て今のちびっ子も高い目標もってがんばってほしいです(そして練習施設での大人の立場がどんどん狭くなっていく)
そして男子。勇利くんがBQ1440を完璧に決めるも決勝進出ならず。これでBQ1440は大会では使えないゴミトリックということになってしまいました…。どんなレベルの高さやねん。決勝は天気が曇り & 小さめのキッカーでできるだけ点を伸ばすために飛距離を稼ごうとするライダーの思惑により、メイク率の低い泥仕合気味の大会に。ビッグエアの小さめのキッカーは女子にはちょうど良かったですが、男子には不釣合いでしたね。難しい。
思ったのですが3本中2本メイクが必要、ってなると普通の大会よりメイク基準が厳しいのでは?X-GAMEでは4,5本飛べてベスト2本だった気がするし。大技一発決めて盛り上がる場面を作るなら、もう少し試行回数多くして、もっとみんなが攻めれるようにしてほしいです。いや、別に優勝したセブ様が置きにいったとは思ってないし、セブ様の優勝はめっちゃうれしいけど。
パロットさんが、最後の2本にどちらもCAB1800を狙っていったのが好印象でした。やはりスノーボード業界、3位までに入るという発想より、人よりヤバい技を決める、というのが重要であり(日本女子も含めてね)それを体現してくれたので良かったです。パロットさん、相変わらずスタイルは好きになれないが、少し好感度が上がったぞ!

スノーボード(ハーフパイプ)

男子のショーン VS 歩夢は平昌のベストバウトと言ってもいいゲームでした。正直、ようやく復活してギリギリオリンピック代表になったショーンなんて敵じゃないと思ってたのですが…。"持ってる"男ということでしょう。多くのスノーボーダーにとって彼のスタイルは好みじゃないし僕もそうだけど、不屈の精神・勝負強さ・メンタルタフネスは1スポーツ選手として尊敬します。いや…滑りの綺麗さだけなら歩夢きゅんの圧勝なんやけど。
ジャッジについては、いつも通り編集長がいちゃもんつけたのに、いやいやそうじゃないでしょ、とスノーボーダーからカウンターが。ショーンはブーツグラブだ、3ヒット目に540入れて難易度を落としている派と、いやいや短いだけでちゃんとつかんでる瞬間あった、ダブルマックはショーンにしかできない…うんぬん。経緯を知りたい方は"平昌 男子ハーフパイプ"などでググれば分かりますが、今のところ"銀に留まった"日本側の世論は、スノーボードの採点をフィギュアのように明確化せよ!という意見より、"そういう基準なんでしょ"と受け入れる空気が強そうです。
これは、負けた側の歩夢くんの「ショーンは過去一の滑りだった」という発言や、中井くんの「スタイル出てますね」解説によって、スノーボードの価値観が世間にちょっとだけ理解された、と好意的に受け止めたい。仮に採点基準を明確にして白黒つけたとして「ストレートエアー!高いですが難易度が低いので9点!」とかいちいち点数つくのは嫌でしょう。というのは4年前にも書きました→スノーボードのフィギュアスケート化は嫌だなぁという話
女子はクロエ・キムが圧倒的で今後10年勝てないケリー・クラーク的な存在になりそうな予感です。

視聴環境

今回、テレビで見た時間は0分で、全部テキスト実況かネットの同時配信で視聴しました。4年前に比べてNHK、民放ともネット配信に力を入れており、ほぼ全ての有名競技がネットで見れたので良かったです。こういう時にスマホ2つもっていると映像見ながらtwitter実況できるので非常にはかどりますww

カーリング

盛り上がりました。銅メダルをかけたイギリス戦の視聴率は42%だったそうで、国民的に手に汗握る瞬間でした。もちろん私も翌日がスノーボード大会だというのに視聴してしまい、大会は散々でした。カーリングはトリノの時に初めて知ったのですが、プレイしている人の魅力もそうですが、ゲームとして面白いと思います。僕の好みとして、タイムを競うような陸上競技、冬季ならスピードスケートやスキースノーボードの滑降系競技より、タイム以外で競う競技の方が興味が出る。カーリングは特に冬季の中では一番戦略が必要な種目であり、それを選手のマイクを通じて一緒に考えることができるのが楽しいな~と思います。
ブログを見返すに、4年に1回くらいはカーリングの事を思い出して寄付などしているので、今年もしようと思います。

北京五輪

近所だから見に行きたいな、とメモしておきます…。

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