「Windowsインフラ管理者入門」読了

先輩が本を書いたので買いました。

感想

Windowsインフラ系技術について、最新のトレンドを踏まえて書かれていた技術本でした。Windowsインフラに関する所は全部網羅しているWindows専門書。逆に言うと、インフラ系でMSが他社よりシェア取れてない所、例えば仮想化ならvSphere・クラウドならAWSなど解説していないので、最新のIT技術の本ってよりは、MS社の製品についてとにかく解説した本。少しの専門用語なら解説なしで進んでいるので、全くの素人が読むのは辛いかな。MS社製品を主担当として2,3年目とか、今まで別OSメインで管理していたけど部署異動したらMS製品が多かったとか、そういう人にお勧めです。

一番大事なこと

現場での暗黙知が記載してあること。技術本やメーカーマニュアルは「◯◯という製品には××という機能があって、△△が実現できます」って書いてあるんだけど、実際にはそれを実現するのに前提条件が必要だったり、検証が大変だったり、運用コストがかかったりします。例えば「バックアップソフトはちゃんとリストアできるかどうかが選択の鍵」とか。

で、そんなのは長いこと現場やってる技術者は知ってたりするんだけど、暗黙知すぎて後輩に伝えるのを忘れる。だからこの本の使い所って、新人エンジニアにベテランエンジニアが技術教える時に読み返して「そういえばこの技術はこういう所でハマるな」ってのを思い出して、新人エンジニアに伝えるってのがアリだと思います。

逆に若い技術者がこの本を読んでももちろん役に立つんだけど、そういう暗黙知が書かれている部分を他と同じくらいの重要度で読んでしまうので、暗黙知には気づかないかも。けどまずはベースの知識がついてからってことで、成長して読み返した時に気づけばいいと思います。


正直、ひと通り読んだら後輩に譲ろうかなぁと思っていましたが、後輩に教える時に持ってると役に立つ本なので手放さずに持っておくことにします。